平成23年度税制改正の議論が進んでおりますが、所得税・住民税の配偶者控除に所得制限をする方向で動いているようです。 配偶者控除の縮小による増収分は、子供手当の財源に充てる方向で検討されています。
もし、税制改正案が国会に提出された場合、 ・所得税は、平成24年1月 ・住民税は、平成25年6月 から、増税になる見通しです。
(日本経済新聞11/3) 配偶者控除、所得1000万円以下に限定 税調が検討
政府税制調査会は2011年度税制改正で、専業主婦世帯の所得税と住民税を軽減する配偶者控除に所得制限を導入する検討に入った。 納税者の年間所得を 1000万円(年収は1231万円)以下に限定する案が有力。 所得の比較的高い層に負担増を求めて子ども手当の上積み財源に充てる。 子ども手当を巡っては3歳未満の子どもに限り、支給額を上乗せする案が浮上してきた。
【配偶者控除とは?】
配偶者控除とは、所得が低い配偶者がおられるご家庭の税金負担を軽くするため、所得税・住民税に認められている優遇措置です。 次の金額を、配偶者の生活費として、所得から控除することができます。 ・所得税→38万円 ・住民税→33万円
【配偶者控除の所得制限=所得税・住民税の増税】
配偶者控除は、配偶者の方の生活費として認められている経費のようなものです。 この生活費に所得制限を設けることは、所得税・住民税の増税となります。
先日も「給与所得控除」に所得制限がされる見通しの報道がされました。 高額所得者の方々にとりましては、厳しい平成23年度の税制改正になりそうです。
【給与所得者の方には、所得税の節税方法はないのか?】
給与所得者の方の節税の方法として、 (1)所得控除を見直す (2)投資用不動産を購入する などが、一般的に知られています。
また、会社経営者におきましては、 (3)少人数私募債の活用 が、一般的に知られています。
長嶋個人的にですが、これらはあまり意味がないと思っています。 その理由としては、次の2つがあります。 (1)高額所得者の方が支払っている所得税の額からすれば、ほんのわずかな節税にしかならない。 (2)不動産や少人数私募債へ投資する額に対して、節税できる金額が極わずかである。 定期預金の利率や日本国債の利率と変わらない資金効率になる可能性が高く、資金効率があまりにも悪すぎる。
このようなことから、一般的に知られている所得税の節税方法では、根本的な解決にはなりません。 より効果的で根本的に解決できる所得税の節税方法を検討する必要があると思います。
【参考ブログ】
・【平成23年度税制改正】給与所得控除を制限、高額所得者は所得税の増税へ(2010/11/02)
・高額所得者のための所得税の節税
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