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【相続税の申告】路線価評価が高すぎる、相続財産の現地調査:京都府

  • 2009/06/18

相続税の申告書の作成の依頼を受けているお客様について、先日、相続財産の現地調査のため京都府に行ってきました。
相続財産の現地調査とは、不動産など、実際に現場を見に行くことです。

相続のお仕事がなければ、おそらく訪れることはない土地だったと思います。
このご縁に感謝します。

 

 

【なぜ相続財産の現地調査をするのか?】

現場がどんな場所かわからないと、相続財産の評価をすることができないためです。
現場へ行って、初めてわかることがたくさんあります。
これは、病院で言うところの「診察」だと思っています。

お医者さんが、患者さんと話もせず、診察もせずに病状を把握できるでしょうか?
いつごろから・どこが痛いのかなど、患者さん本人に聞かないとわかりません。
診察もせず病状を言われたら、患者さんはお医者さんのことを信用するでしょうか?

患者さんは人間ですので、聞けば事情を話してくれます。
しかしながら、不動産は話しませんし、動きません。
したがいまして、こちらから出向いていくしか診察をすることができないのです。
相続税の申告における「診察」は、まさに「現場を見ること」ではないでしょうか。
その診察の結果、病状の判断=「相続税評価額を計算すること」だと思います。
現場にも行かずに、そして実物も見ずに、資料の数字だけで計算した相続税評価額は、信用できるものなのでしょうか?

 

 

【相続専門の税理士は肉体労働です】

税理士の仕事といいますと、机に座ってペンを持って仕事をしているというイメージをお持ちの方が多いと思います。
先日訪問した遺産相続のお客様も、そのような印象をお持ちでした。

相続専門の税理士は、山・畑・田、そして遠く離れたご自宅・駐車場など現場に行くことが非常に多いです。
スーツでは行けない場所もありますので、スニーカーや場合によっては長靴を履いて現場を見に行きます。
つまり、相続専門の税理士は肉体労働なのです。
相続財産の調査をした日は非常にお天気がよかったので、すっかり日焼けをしてしまいました。

 

 

【路線価評価が高すぎる、相続財産の現地調査をした感想です】

今回、相続財産の現地調査をしてみて、ある不自然さを感じました。
不動産の実物を見て、価値はいくらくらいだろう?という直感と、路線価で評価した価値が異常に離れすぎています。

例えば、長嶋個人の目で見た不動産の価値が5000万円だとすると、路線価での評価は1億円というような状態でした。
あまりにも違いすぎる価値でしたので、いつもお世話になっている不動産鑑定士に、鑑定依頼をしました。

 

 

【不動産鑑定士は不動産の専門家です】

不動産鑑定士とは、客観的に土地や建物の価値を出すことを仕事とされている専門家です。
毎年3月くらいに発表される「公示価格」は、この不動産鑑定士の方が評価額を出しています。
相続税評価をするときの路線価は、公示価格の8割程度の水準になるように設定されています。
つまり、路線価は公示価格を参考にして計算されていると言えます。

そのため、路線価が参考にしている公示価格を計算する不動産鑑定士は、不動産の専門家と言えることができます。
そして、この不動産鑑定士が計算した鑑定評価は、ある程度の説得力があると言えます。

 

 

【不動産鑑定士に依頼することのメリット】

もし、不動産鑑定士による鑑定評価額が路線価評価よりも1000万円下がったとすれば、相続税の税率が50%の方の場合、相続税にして500万円の差が出てきます。
けして小さな金額ではないと思いますし、少々の費用を払ってでも、それ以上に相続税が安くなるのでしたら、その方が良いと思います。
その旨をお客様にお話をしたところ、非常にご納得されましたので、不動産鑑定士に鑑定依頼をしました。
もちろんのこと、不動産鑑定士であれば誰でもよいというわけではなく、相続に詳しい不動産鑑定士に依頼をしています。

 

 

【相続税の申告書の作成は職人のような仕事です】

相続財産の一つ一つを現場まで見に行きますので、相続税の申告書の作成は非常に手間暇がかかります。
このように、時間が非常にかかりますので、ある意味職人のような仕事をしています。

長嶋個人的には、相続税を払う必要はありますが、余分な相続税は払う必要がないと考えています。
そのため、相続税の申告書の作成に関しては、お客様には「余分な相続税を1円たりとも払わせない」という考え方をしています。

 

最近では、相続専門の税理士という看板を掲げている方が増えてきました。
中には10万円や20万円という安価な報酬を提示している税理士もいます。
長嶋は、一つ一つ職人のような仕事をしていますので、とてもではありませんが安価な報酬を提示することはできません。
しかしながら、一つ一つしっかりと見ていくことで、それ以上に相続税を減らすことができる可能性が広がります。
・目先の税理士の報酬が安ければ良いのか?
・税理士の報酬は安くはないが、それ以上に相続税が安くなるのが良いのか?

みなさまは、どちらを選択されますでしょうか。

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