先日、次のような報道がされました。
(日本経済新聞3/14) スイス、銀行の顧客情報開示へ OECDの制度に参加
【ジュネーブ=藤田剛】スイス政府は13日、同国の銀行守秘義務を緩和し、脱税などの疑いがある顧客の資金については外国政府の調査に積極的に協力することを決めた。 過去300年にわたって政府は顧客情報の開示を原則拒否し続けてきたが、国際的な批判が高まっているため、今後は経済協力開発機構(OECD)の情報交換制度に参加。 明確で正当な要求であれば顧客情報の開示に応じる。 スイスのメルツ大統領(財務相を兼務)は記者会見で「国際課税の協力体制を強化するためスイスも努力する」と語った。 12日には同じく批判を浴びていた隣国のリヒテンシュタイン、フランスとスペインの国境沿いにあるアンドラが同様な方針転換を表明しており、守秘義務を見直す動きはさらに広がりそうだ。
【UBSが脱税指南】
顧客情報を提供することになったのは、UBSが脱税指南をしていたということです。 顧客情報を渡さなければ、米国での営業を禁止するという圧力がかけられたようです。 米国がUBSへ顧客情報の開示を要求しているのは、52000名分。 もし、52000名の顧客情報が開示されれば、顧客情報を米国に売り渡してでも、米国内で業務を行うことの方が重要だと解釈できます。
他のスイスの銀行に大きな影響を与えるのは間違いありません。
【UBSは都市銀行です】
スイス国内で「プライベートバンク」と名乗れるのは、10ほどの銀行のみです。 UBSは日本で言えば、都市銀行です。 三菱東京UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行と同じです。
【プライベートバンキングに何を求めますか?】
プライベートバンキングサービスに何を求めるのか。 それは、みなさまそれぞれ違うと思います。
プライバシーを重視される方にとりましては、UBSの顧客情報開示をどのようにお考えでしょうか? プライバシーを守ることについて、国際的な都市銀行を利用することが最も良い方法ではないということが、この事件が物語っていると思います。 資産運用を重視される方にとりましては、どのようにお考えでしょうか? サブプライム問題で4兆円を超える損失を出しているUBS。 資産運用は、資産を「増やす」ことだけではなく、資産を「守る」ということも大事だと思います。 一口に資産運用と言っても、目的が異なると思います。 いずれにせよ、「安心して任せられる」かどうかが重要ではないでしょうか。
【相続税対策参考ブログ】
・スイス銀行(プライベートバンク)口座開設
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