先日、あるセミナーに参加してきました。
テーマは、「建物の固定資産税評価額を見直すことで、固定資産税が戻ってきます」です。
東京都23区内の約2万棟のビルで固定資産税の評価額の計算間違いがあったことが、平成18年6月に判明しました。
税額にして約2000億円の固定資産税の計算間違いと推測されているようです。
けして他人事ではありません。
【固定資産税とは?】
固定資産税は、建物や土地などの固定資産を所有されている方に課税されます。
市町村より「納税通知書」が送られてきて、固定資産税を納めます。
この納税通知書には、固定資産の評価額と固定資産税が記載されています。
一般的には、固定資産税は市町村が土地や建物などの固定資産の評価額や税金を計算して、国民は言われるがままに税金を納めています。
ここで問題なのが、市町村が計算した固定資産の評価額は本当に適正なのか?というお話です。
【何が問題なのか?】
何が問題なのか?と申しますと、
(1)固定資産の評価額と税額のみが国民に通知され、課税の根拠が示されない
(2)固定資産の評価額を計算している市町村の職員の方は、必ずしも不動産に関する専門家ではない
建物の固定資産税を計算するには建築知識が必要で、素人さんにはとても理解できるものではなく、税理士でも建築知識がないと理解できないそうです。
3年に一度しか固定資産の評価額を計算しない市町村の職員の方の中には、建築に関してよくご存じでない方が多数おられることが予想されます。
そうでなければ、東京都で2万棟・2000億円の計算間違いが起こるはずがありません。
【固定資産税の評価額が下がるメリット】
固定資産税の評価額が下がるメリットとして、次のような税金が戻ってきます。
(1)固定資産税
(2)都市計画税
(3)不動産取得税
(4)登録免許税
以上の税金は、いずれも「固定資産税評価額×税率」で計算される税金です。
固定資産税評価額が下がれば、多く税金を払っていたことになりますので、これらの税金が戻ってきます。
また、次の税金の節税にもなります。
(1)相続税
(2)贈与税
固定資産税評価額が下がれば、余分な税金を払わなくてもよいので、節税につながります。
【単純に税金が安くなるだけがメリットではありません】
例えば、会社にとって今までの固定資産税とは、
(1)会社に利益が出ていなくても課税され、しかも非常に高い
(2)毎年払う税金(固定費)であり、資金繰りの負担も大きい
(3)節税などできるはずはない
から「仕方がない」とあきらめていた税金だと思います。
実は固定資産税の節税は可能であり、会社の財務内容の改善や資金繰りの改善ができるのです。
会社の財務内容が良くなれば、金融機関からの融資も通りやすくなるのではないでしょうか。
【具体的にいくら固定資産税が安くなるの?】
(例)会社本社ビル
・市町村が計算した固定資産税評価額 5億円
・見直したときの固定資産税評価額 4億円
(5億円-4億円)×1.7%(固定資産税・都市計画税の税率)=170万円
過去に支払った固定資産税は最大5年間戻ってきますので、170万円×5年=850万円が戻ってきます。
さらに、これから建物を所有している間毎年払うことになる固定資産税は、毎年170万円安くなります。
仮に建物を10年所有していれば、170万円×10年=1700万円。
この節税効果はいったいどれほどになるのでしょうか!?
【会社の財務内容改善のお手伝いもできるようになりました】
建物の固定資産税の評価額が下がれば、相続税や贈与税の節税につながります。
セミナーを開催いただいた方をご紹介することにより、現在長嶋事務所でご相談いただいているみなさまへのサービス提供が可能となりました。
また、会社経営をされているみなさまにおかれましても、会社の経営に役立つサービスを提供することができるようになりました。
現在の日本経済の環境悪化により、会社経営環境もさらに厳しくなることが予想されます。
こうしたサービス提供により、会社の財務内容の改善→金融機関の融資へとつながれば嬉しく思います。
今後もより一層のサービス品質向上に努めてまいります。