先日、相続税についてご相談があったお客様にお会いしました。 詳しくお話を伺うと、相続税が改正されることで相続税が課税されてしまうのではないか、ということを心配されていました。
【現在の相続税法では相続税は課税されない】
お客様のお話をまとめると次のようなものでした。 ・相続税対策のために生前贈与をコツコツと行ってきたことで、相続税は課税されなくなった。 ・相続財産になる予定の大きな財産は、駐車場として貸している土地のみ。 ・現在の相続税法では、相続税が課税されないことはお客様もご理解されている。 ・相続税が改正されると、相続税が課税されてしまうのではないか、と心配している。 ・その他、相続税対策のために生命保険に加入しているが、相続税が改正されることで生命保険金にも相続税が課税されるのではないか?
【相続税が改正されることで相続税が課税されることに】
税理士長嶋は、お客様の相続税を試算してみました。 その結果、お客様のおっしゃる通り相続税は課税されることになりそうです。
ここで相続税対策として今後どのようなことをすればよいのか?という問題が出てきます。
【土地の生前贈与はコストがかかる】
お客様が今まで生前贈与を行ってきたのは、預貯金や上場株など換金性の高い資産でした。 そのため、これらを生前贈与してもコストはかかりません。 相続税対策のために、今までと同じように土地を生前贈与すれば良いのではないか?とお客様は考えておられました。
そこで、税理士長嶋はお客様に次のアドバイスを行いました。 ・お客様が所有されている財産の大部分は駐車場に利用している土地であること ・土地を生前贈与をすれば、コスト(不動産取得税・登録免許税)がかかること ・コストをかけてまで生前贈与をする必要があるのか? ・コストをかけるのであれば、素直に相続税を払ったほうが安くなる可能性もある ・どのような計画で生前贈与をすることでコストがどれくらいかかるのか?を試算したほうが良い
【我が家に相続税がかかるとは思ってもみなかった】
以上のようなことをお客様にご説明すると、お客様は次のようなことをおっしゃいました。 ・我が家に相続税がかかるとは思ってもみなかった ・今までコツコツと生前贈与をしてきても相続税がかかることになるのか・・・ ・相続税対策として、銀行に勧められ生命保険に加入したが、その意味もなくなるのか・・・
税理士長嶋は、早めにご相談に来られたことで、今後の対策を早くスタートができるので良かったと思っています。 今まで良かれと思ってやってきたことが、相続税が改正されることでその意味がまったくなくなることを示す良い事例だと思います。 日本の相続税対策は常に「税制改正のリスク」を抱えている事を十分に理解しなければなりません。
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