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相続と事業承継問題で銀行がファンド設立へ

  • 2008/02/18

中小企業の団塊世代社長の引退時期には「相続と事業承継」という問題が必ず出てきます。

その点に注目して、銀行が投資ファンドを設立し始めたようです。

 

 

【相続問題とは?】

・相続税を払えるかどうか?

・遺産の分割をどうするか?

など、遺産相続に関する問題です。

 

 

【事業承継問題とは?】

・社長の後継者を誰にするか?

・会社の株式を会社の後継者以外の人が持っている場合、その株式をどうするのか?

・会社の後継者は、会社経営をしていくことについて相応しい人物なのか?

など、今後の会社の経営に関わる問題です。

このように、会社経営者は、ご自身の相続だけでなく、会社の経営も心配しなければなりません。

 

 

【銀行の狙いは?】

現在の銀行の多くは、会社経営者の持っている株式の買取資金として、融資をしています。

簡単に言いますと、会社は銀行から借金をして、株式の買取資金を準備するということです。

要するに借金をする代わりに、ファンドから投資を受けて会社の経営を任せるかの違いです。

銀行のうまみはココにあります。

借金以外の他の方法はないのでしょうか・・・

 

 

【事業承継に関する法律が整備されますが?(私見)】

中小企業の事業承継について、後継者が相続人であるときは、相続税を80%割引くという新しい税制が10月に導入される予定です。そして、それに併せて民法の改正も予定されています。個人的には、あまり使えない法律や制度だと思っています。

相続税の80%割引には上限があり、高額の相続税がかかることには変わりはありません。

・民法の制度を利用するには、裁判所への申し立てが必要で弁護士費用が別途必要です。 

これからの遺産相続・事業承継は、法律や制度が複雑になればなるほど遺産相続に関する専門家が必要だと思います。

 

(日本経済新聞2/17)
中小企業の事業承継、銀行がファンドで支援

中小企業のオーナー経営者から後継者への事業承継を円滑に進めるため、銀行が相次いで専門の投資ファンドを設立し始めた。後継者に十分な資金がなくてオーナーから株式を買い取れなかったり、オーナーが引退を希望しても後継者が見つからなかったりする場合に、ファンドが一時的に株式を買い取る。後継者問題を解決することで中小企業の育成を後押しし、将来の取引拡大につなげる。

中小企業は、団塊世代のオーナー経営者が引退時期にさしかかったにもかかわらず、「後継者へのバトンタッチが円滑に進んでいない」(中小企業基盤整備機構)。親族が後継者の場合は相続税が高く、親族以外の人が継ぐ場合は、オーナーの株式を買い取る資金を確保することが難しいからだ。廃業になれば中小企業が育ててきた技術やノウハウが日本経済に生かされなくなるとの懸念が出ていた。

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