先日、相続税の申告書の作成のご依頼をいただきましたお客様にお会いしてきました。
今回の訪問の目的は、相続税は遺産相続の仕方によって異なることをご説明するためでした。
税理士長嶋が相続税を試算したところ、1000万円単位でお客様の相続税が増減する結果となりました。
【相続人の中で決めた相続財産の分け方が一番良い方法なのかわからない】
お客様と初めてお会いしてから半年ほどになります。
前回までの面談で、どの相続人がどの財産を相続するのか(遺産相続)という問題はほぼ解決していました。
お客様からは以前から次の相談がありました。
(1)相続人の中では既に相続財産の分け方は決まっている
(2)相続税は相続財産の分け方により増減するということを聞いたことがある
(3)相続税を中心に考えた場合、相続人の中で決めた相続財産の分け方が一番良い方法なのかどうかわからない
このようなことから、税理士長嶋が考えた相続財産の分け方をいくつかご提案し、その結果相続税はどれくらい増減するのかをお客様の目で確かめていただくようにしました。
【相続税を払うことで家から現金がなくなる】
お客様がおっしゃった言葉の中で、最も印象に残った言葉の一つとして次のものがあります。
「相続税を払うことは家から現金がなくなることなので、できるなら相続税は少ない方が良い」
お客様のおっしゃる通り、相続税を払うことは家から現金が出ていくことを意味します。
そこで税理士長嶋は、近い将来の配偶者の相続のときのことまでも考えた相続税の試算を行いました。
【相続税の申告を自分たちでしなくて良かった】
税理士長嶋が相続税を試算したところ、相続財産の分け方によって1000万円単位でお客様の相続税が増減する結果となりました。
この相続税の試算結果をお客様にご説明すると、お客様はとても驚いていました。
「自分たち(相続人)が決めた通りに相続すると、長嶋さんが考えた方法よりも1000万円単位で相続税が多かったのですね・・・」
今回亡くなられたのはお父様なのですが、お父様が頑張ってお仕事をされていた姿をご家族は目のあたりにしています。
そのため「1000万円」という数字の大きさに驚くしかなかったようです。
また、お客様は次のこともおっしゃっていました。
「相続税の申告を自分たちでしなくてよかった、長嶋さんにお願いしてよかったです」
本当に嬉しい言葉をいただきました。
【税務署は相続税を取るのが仕事】
お客様がおっしゃった言葉の中で、最も印象に残った言葉の一つとして次のものがあります。
「税務署は相続税を取るのが仕事、節税は教えてくれないですよね」
お客様のおっしゃる通りだと思います。
税務署に「次のお母様の相続まで考えて、相続税が一番少なくなる方法を教えてください」と質問しても教えてくれないでしょう。
なぜなら、税務署は相続税の計算や申告の仕方を教えてくれるのが仕事であって、節税をアドバイスするのが仕事ではないからです。
【相続財産の分け方を再検討】
相続財産の分け方で相続税が1000万円単位で変わってくるという事実をお客様は知りました。
早急に家族会議を開いて、遺産相続についてもう一度考え直してみるとのことです。
相続税の申告期限まで時間がありますので、お客様の納得のいく結論が出せるよう今後もお手伝いをしていきます。