会社経営をされている方に相続が開始したとき、社長が持っている自社の株式も相続財産となります。
自社の株式は相続財産ですので、相続人が相続をすることになります。
会社を継ぐ相続人以外の相続人が株式を相続すると、会社の経営をしないのに会社の経営に口を出す機会が出てくるので、会社経営を円滑に運営することができないことが問題になっていました。
このようなことを防ぐために、特例を設けることが閣議決定され10月の施行を目指すことになりました。世の中で困っていることを法律が助ける、そんなスタンスの法改正になりそうです。
【事業承継の根本的な解決策とはならない(私見)】
法案の中身がわからず、新聞記事をそのまま読み取ったという前提の私見です。
民法の「遺留分」という権利を小手先のテクニックで使い勝手をよくしようとしているだけだと思います。
何かを変えれば、他のドコかに影響するのは当たり前のことで・・・
全体的なバランスが欠けていると思います。
根本的に「遺留分」という制度が必要なのか?というところから話をしないと、この程度の法改正ですと今後ますます遺産相続による争いが増加すると思います。
結果として、会社は相続人さんが波風立てずに会社経営をすることができるが、家族関係は崩壊してしまう相続が増えると思います。
会社の経営と家族の良好な関係、どちらを選びますか?
もちろん両方とも良好な関係でありたいと思います。
そのためにはどうしたらよいのでしょうか!?
会社を経営されている方にとっては朗報ではなく、むしろ今後の遺産相続をますます慎重に考える必要があると思います。
(毎日新聞 2/6) 中小企業承継:後継者に全株式譲渡が可能 法案を閣議決定
政府は5日の閣議で、中小企業の経営者が事業を円滑に後継者に引き継げる仕組みを整える「中小企業経営承継円滑化法案」を決定した。家庭裁判所の許可などがあれば、経営者は保有株式を他の相続人に分配せず、すべての株式を後継者に譲渡できるようにする。相続に伴う株式分散を防ぐのが狙い。今の通常国会に提出し、10月の施行を目指す。
現行法では、前の経営者が自社株を後継者に生前贈与する際、他の相続人が「遺留分」として株の受け取りを要求すれば拒否できない。このため、株が親族間に分散して、代替わり後の経営が混乱する例があった。新法案では、民法に特例を設けて後継者への全株譲渡を可能にする。【瀬尾忠義】
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