会社が従業員のための福利厚生の一環として加入している「厚生年金基金」。
この厚生年金基金は、国民年金や厚生年金と同じく老後に年金として受け取ることができます。
この厚生年金基金にも13万7000人分の年金未払いが発生しています。
【年金未払いとなった原因は?】
(1)年金を受け取ることができる人が、「年金を受け取ります」と申請していない。
(2)年金を受け取ることができる人の住所がわからないので、基金が連絡できない。
(3)年金を受け取ることができる人が、年金を受け取ることができることを知らない。
(4)年金額が少ないので、年金を受け取る申請をするのが面倒。
というような理由のようです。
【厚生年金基金ってなに?】
簡単に言いますと、3階部分の年金です。
一般的に
1階部分→国民年金
2階部分→厚生年金
と言われています。
この2階部分の上にさらに、3階部分として「厚生年金基金」があります。
つまり、老後の年金をたくさんもらえるものです。
【年金未払いはコレだけ!?】
社会保険庁が「ねんきん特別便」をこれからほぼ全国民に送りますが、この「ねんきん特別便」に書かれているのは、国民年金・厚生年金・共済年金だけです。
他に老後の年金をもらえる可能性がありますので、この機会に徹底的に調べることも必要かもしれません。
【今後、国はどんな対応をしてくれるの?】
厚生労働省は、基金に改善計画書を提出させる。
↓
基金は、年金を受け取ることができる人に、申請をするよう連絡する。
基金は、社会保険庁に連絡をとって、年金を受け取ることができる人の住所を教えてもらう。
【結局、本人からの申請です】
国(お上)から何かをしてもらうとき(年金を受け取る、税金を返してもらうなど)は、結局国民から申請しないと、お上は何もしてくれませんし、教えてくれません。
これからの時代、「知らないことは怖いこと」と言ってもいいかもしれません。
「自分の身は自分で守る」ということを意識していくことも必要かもしれません。
それを踏まえて、今回の厚生労働省の対応ですが、
「未払いの可能性があると思う人は自分で基金に連絡してください」とコメントを発表しています・・・
しかし、この厚生年金基金を設立するには「厚生労働大臣の認可が必要」です。
けして他人事ではないのでは??
違和感があるのは私だけでしょうか・・・
(日本経済新聞12/28) 年金未払い13万7000人・厚生年金基金、請求なく966億円
代表的な企業年金である厚生年金基金で、13万7000人分の年金未払いが発生していることが厚生労働省の調査で分かった。同基金の年金を受け取る権利 を持っている60歳以上の高齢者の5%に相当し、累計額は966億円に上る。住所不明で通知が届かないなどの理由で、受給資格者が請求をしていないことが 主因だ。
厚労省が解散などを予定している基金を除く621基金を対象に3月末時点での状況を調べた。28日に開く企業年金研究会で公表する。
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