今日の午前中、いつも仲良くしていただいている生命保険会社の方が私の事務所に来られました。
年末のご挨拶にということでしたが、自然な流れでホットな話題の銀行の窓口での生命保険販売のお話になりました。
【銀行窓口販売のための生命保険がある!】
生命保険会社は、銀行に生命保険を売って欲しいので、銀行に売ってもらいやすい生命保険を開発しました。
【銀行にとって売りやすい生命保険とは?】
銀行にとって売りやすい生命保険は、売るときに手間がかからない生命保険です。
生命保険に加入するときには「告知」というものが必要です。
「告知」とは、
(1)過去に大きな病気をしていないか?
(2)今の健康状態はどうか?
などを、生命保険会社にお知らせすることです。
加入される方の年齢や健康状態によっては、医師の診断書が必要になることもあります。
【銀行にとって売るときに手間がかからない生命保険とは?】
銀行の窓口で、この「告知」の審査を簡単にすることです。
つまり生命保険会社は、銀行に「医師の診断書を準備してください」と言わせないような生命保険を開発する必要があったのです。
【生命保険会社が銀行のために開発した生命保険とは?】
「告知」の審査を簡単にした、銀行窓口販売のための生命保険を開発しました。
もちろん、医師の診断書も必要ありません。
【告知が簡単になるとどうなるの?】
生命保険の加入のための審査が簡単になりますので、誰でも生命保険に入れるようになりました。
郵便局の簡易保険(かんぽ)も誰でも加入できたという意味では同じようなものと言えると思います。
【誰でも生命保険に入れるとはどういうこと?】
<メリット>
昔に大きな手術をした方や持病がある方など、今までの生命保険には加入できない方も生命保険に加入することができるようになります。
<デメリット>
病気を持っている人や危険な仕事をされている方なども同じ保険に加入することができます。その方たちは健康な方に比べて保険金を受け取る可能性が高いです。
つまり、生命保険会社にとっては「保険金を支払う可能性が高い」ということになります。
保険金を支払う可能性が高いということ、それは保険料が高くなるということにつながります。
郵便局の簡易保険(かんぽ)は、国が運営しているから保険料が安いと思っている方が多いと思いますが、保険料だけをみると民間の生命保険会社よりも
割高になっています。割高な理由は「誰でも入れる」という意味で、このデメリットとまったく同じです。「郵便局だから保険料が安い」という誤解をされてい
る方がお友達などにいらっしゃいましたら、ぜひ教えてあげてください。
【みなさまのチェックポイント!】
(1)今までの生命保険に加入できなかった方は、銀行窓口販売のための生命保険に加入できるかもしれません。
保険料は高くなりますが、将来の「安心」を買うことができます。
(2)健康な方にとっては、保険料が割高になってしまいます。銀行の窓口で生命保険の相談をされるときには「この生命保険は銀行窓口販売のためのものですか?」と担当者に聞いてみてください。
保険料が割高になるなら、生命保険会社と直接お話をしたほうが保険料が安くなります。
【長嶋は生命保険の代理店をしていません】
私、長嶋は生命保険の代理店をしていません。
つまり、生命保険を売っていません。
ですので、第三者としての客観的な目でこのようなお話をさせていただいています。
なぜ、生命保険会社の方とつながりがあるのかと申しますと、相続対策の現場では生命保険を活用することが多いです。
そのため、税理士にしては珍しく生命保険を知っている人間だと思います。